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第8回 房総一宮館文学碑記念短歌大会詠草 入選歌


文学碑記念短歌賞受賞

◇八月や銀の粉を撒く日の下を水着の君が手をあげて来る     

◇不随なりし舅帰りくる盆の道草をなぎつつ小石も拾う      

◇深谷に紫淡く咲く桐は母の好みし帯の花柄

◇塗り上げて畔の光れる山ん田に古雛のやうな媼はなやぐ

◇茶を飲めよ飯を食へよと言ふ兄が酸素の管につながれてゐる

◇薄れゆく母の面影偲びつつ明日着る着物にアイロンかける
静岡  小野 徳司

千葉  鈴木 芳子

東京  森下 千代子

福岡  矢野 善喜

東京  五十嵐 ミイ子

東京  大塚 きぬよ


入選(10首のうち5首)

◇村落の稲たわわなり傾ぎたる移民碑村のはずれにありて     

◇落をつけ群衆笑はす落語家の礼深ぶかと高座降りゆく      

◇久びさに聞く雨蛙ちちははと桑伐りし山畑よみがへる

◇生肝移植の感動たゆたふ夜の隅に月下美人の一花開きぬ

◇老い三人暮す吾が家米寿なる母が一番元気に過ごす
香川  長尾 利彦

千葉  石井 よし子

千葉  阿部 早苗

千葉  薦田 きく

千葉  掛川 友代

       ほか


佳作(32首のうち3首)

◇霧深き山に時雨の音もなく湿る落葉の足にまつはる     

◇あかあかと灯台の灯は巡るなり我らを薙ぎてまた沖をさす      
東京  小林 ケサ

千葉  戸村 とき子

       ほか


選者賞は後日掲載します




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